世界青少年合唱団とは?

WYC logo original 世界青少年合唱団(World Youth Choir = WYC)は、国際合唱連合(IFCM)、ヨーロッパ合唱連盟(ECA-EC)、青少年音楽国際連合(FIJM)がパートナーシップを組んで組織したWYC財団が主催する世界規模の合唱音楽プロジェクトです。

 世界30ヶを超える国と地域から17歳〜26歳の若い歌手が集まり合唱団を編成します。この合唱団は、今日存在する合唱団の中でも特にその創り出す音楽の独自性、重要性において実力と共に大変高い評価を得ています。

初めての世界規模ユース合唱団
 WYCは、新規メンバーと前回からの招待メンバーの団員で構成され、毎年夏、ホスト国に集まり、2週間の集中リハーサルを行い、そしてホスト国やその近隣の国々の主なコンサートホールなどで演奏旅行します。
 全体の企画運営と芸術面の責任は、WYC財団に指名された専門家で構成する世界委員会が受け持ち、事務局はホスト国の実行委員会の協力を得ながらプロジェクトマネージャーが担当しています。

独自の団員構成WYC logo new
 WYCのメンバーになるためには、まず、各国の合唱連盟・協会や青少年音楽連盟が行うオーディションに合格し、推薦を受けなければなりません。各国から推薦できるのは12人までで、各国でのオーディション・テープと推薦状をもとに合唱専門家で構成する選考委員会によって決定されます。
 WYCに参加する国の数は年々増加しており、すべての大陸から参加しています。メンバーのクオリティは、音楽面もさることながら人格の面でも非常に高く、芸術家でかつ友好精神の旺盛な人であることが保証されています。その結果、それぞれのメンバーにとっても人生の中で消えることのない思い出に残る経験となっています。

独創的なプログラム構成
 WYCでは、1989年のプロジェクト開始以来、エリク・エリクソン(スウェーデン)、ワード・スィングル(米国)、ロバート・スント(スウェーデン)、フリーダー・ベルニウス(ドイツ)、ペーテル・エルデイ(ハンガリー)、トヌ・カリュステ(エストニア)、田中信昭(日本)、ハクウォン・ユン(韓国)、マリア・ギナンド(ベネズエラ)、ペーター・ダイクストラ(オランダ)ほかの著名な合唱指揮者を迎え、合唱曲の中でも重要な位置を占めるア・カペラ作品を主体に、前半は今世紀の作品、後半は親しみやすいポピュラー作品の、多彩なプログラムを演奏しています。

世界へのメッセージ
 単なる音楽プロジェクトの域を越え、大きな業績を持つWYCは、メンバー同士の個人的な関係においても、ユニークな試みであることを証明しています。政治、文化の違いにかかわりなく、音楽に惹かれ、歌うことを愛するという共通点で結ばれた若者たちが、約1ヶ月間生活を共にすることによって、音楽に取り組み、遊び、会話、議論をします。この小さなコミュニティから友情が生まれ、膨らみ、そしてその友情は生涯続くことになります。この友情はコンサートにきた聴衆にも感じられるほどの統一感を呼びます。WYCは、演説や横断幕ではなく、音楽でメッセージを伝えます。WYCの存在そのものが世界の平和、友愛、人生の活力の源となるのです。

沿 革
1987年 IFCMの総会にて世界合唱団を作る可能性の研究をスウェーデンに要請。

1989年 スウェーデン・アービカにて最初のWYC諸会議。JMとIFCMが、プロジェクトを共同で組織し運営する可能性を研究。同年、Eric Ericson (エリク・エリクソン/スウェーデン)、Stefan Sköld (ステファン・ショールド/スウェーデン)の指揮で、スウェーデン国内をツアー。

1990年 ベルギーで開催。ストックホルムでの世界合唱シンポジウムを含むヨーロッパ各地をツアー。Frieder Bernius (フリーダー・ベルニウス/ドイツ)、Ward Swingle (ワード・スィングル/米国)、Robert Janssens (ロバート・ヤンセンス/ベルギー)の指揮。
プロジェクトの成功を確かなものにするためにJMとIFCMが正式にパートナーシップを結び、世界委員を任命した。世界合唱センター(ベルギー・ナミュール市)がWYC事務局となる。

1991年 ハンガリーで開催。ハンガリーJMとコダーイ音楽研究所が主催。ケチケメートでリハーサル・キャンプし、コダーイ・セミナー・コンサートに出演。Fred Sjöberg (フレッド・ショーベリ/スウェーデン)、Frieder Bernius (フリーダー・ベルニウス/ドイツ)の指揮でハンガリー、チェコ、オランダ、ベルギーをツアー。

1992年 スペインで開催。スペイン国王列席のバルセロナ・オリンピックのガラ・コンサートを含む各地でコンサートツアー。Eduardo Mata (エドゥアルド・マータ/メキシコ)指揮によるJM世界青少年管弦楽団と共演。ア・カペラプログラムはTonu Kaljuste (トヌ・カリュステ/エストニア)が指揮。

1993年 94年冬季オリンピック文化プログラムとしてノルウェーのリレハンメルで開催。世界青少年管弦楽団と共演。Michael Brewer (マイケル・ブリューワー/英国)の指揮でノルウェー、ドイツ、オランダをツアー。

1994年 ウルグアイで開催。Robert Sund (ロバート・スント/スウェーデン)の指揮でウルグアイ、アルゼンチンをツアー。

1995年 カナダで開催。Frieder Bernius (フリーダー・ベルニウス/ドイツ)、Albert McNeil (アルバート・マックニール/米国)の指揮でカナダ各地をツアー。

1996年 エストニアで開催。Eri Klaas (エリ・クラス/エストニア)指揮のエストニア国立管弦楽団とヴェルディのレクイエムを共演。Jonathan Velasco (ジョナサン・ヴェラスコ/フィリピン)の指揮で、ラトビア、フィンランド、スウェーデンをツアー。〈7月25日〜8月17日〉

1997年 アジアで初めての日本開催。浜松市でキャンプ。浜松・名古屋・長野・京都・広島・岩国・一関・東京の各地をツアー。指揮者にはRobert Sund (ロバート・スント/スウェーデン)、田中信昭(Nobuaki Tanaka/日本)。〈7月22日〜8月20日〉

1998年 台湾で開催。André Thomas (アンドレ・トーマス/米国)の指揮で台湾とフィリピンをツアー。世界ユースオーケストラと協演。〈7月24日〜8月16日〉

1999年 スロベニアで開催。Frieder Bernius (フリーダー・ベルニウス/ドイツ)、Gary Graden (ゲリー・グラデン/スウェーデン)の指揮でスロベニア、クロアチア、オーストリア、ドイツをツアー。〈7月19日〜8月17日〉

2000年 スペインで開催。Peter Erdei (ペーテル・エルデイ/ハンガリー)、Paul Smith (ポール・スミス/米国)の指揮でスペイン各地をツアー。〈7月16日〜8月10日〉

2001年 ヴェネズエラで開催。Filipe Izcary (フィリペ・イズカライ/ベネズエラ)、Anton Armstrong (アントン・アームストロング/米国)の指揮で、ベネズエラと米・フロリダ州をツアー。〈7月19日〜8月14日〉

2002年 アメリカで開催。Tonu Kaljuste (トヌ・カリュステ/エストニア)の指揮で、イリノイ、ミシガン、ウィスコンシンの各州をツアー後、ミネアポリスで行なわれた《第6回世界合唱シンポジウム》に出演。〈7月19日〜8月11日〉

2003年 スイスで開催。Maria Guinand (マリア・ギナンド/ベネズエラ)、Johannes Prinz (ヨハネス・プリンツ/オーストリア)の指揮で、オーストリア、スロベニア、スイスをツアー。〈7月11日〜8月8日〉

2004年 韓国で開催。Georg Grün (ゲオルク・グリュン/ドイツ)、Anthony Leach (アンソニー・リーチ/米国)の指揮。韓国各地をツアー。和歌山公演も実施。〈7月26日〜8月17日〉

2005年 イスラエルで開催。Aharon Harlap (アーロン・ハーラップ/カナダ・イスラエル)、Fred Sjöberg (フレッド・ショーベリ/スウェーデン)の指揮。〈7月4日〜7月24日〉

2006年 イタリアで開催。Peter Broadbent (ピーター・ブロードベント/英国)、Gunnar Eriksson (グンナー・エリクソン/スウェーデン)の指揮 。イタリア、スイス、フランス、ベルギー、ドイツをツアー。《ヨーロッパ・カンタート2006》に出演。〈7月7日〜7月31日〉

2007年 南アフリカ共和国で開催。Peter Dijkstra (ペーター・ダイクストラ/オランダ)、Sidumo Jacobs (シドモ・ジャイコブス/南アフリカ)の指揮。南アフリカ共和国とナミビアをツアー。<7月9日〜8月4日>

2008年 香港・中国で開催。Steve Zegree (スティーヴ・ジグリー/米国)、Hak Won Yoon (ハクウォン・ユン/韓国)の指揮。香港、広州、上海、マカオをツアー。〈7月14日〜8月11日〉

2009年 ベルギーで開催。Johan Duijck (ヨハン・デュイック/ベルギー)、Ana María Raga (アナ・マリア・ラーガ/ベネズエラ)の指揮。ベルギー、オランダ、フランス、ドイツをツアー。〈7月8日〜8月1日〉

2010年 スペイン(カナリア諸島・本土)で開催。Ragnar Rasmussen (ラグナー・ラスムセン /ノルウェー)、Josep Vila i Casañas (ジュセプ·ビラ・イ・カサニャス/スペイン)指揮。〈7月5日〜7月29日〉

2011年 夏セッションは開催中止。12月11日にオスロで開かれた『ノーベル平和賞コンサート』に出演。指揮はGrete Pedersen (グレーテ・ペダーシェン/ノルウェー)。

2012年 キプロス共和国で開催。Cecilia Rydinger Alin (シシーリア・リューディンゲル・アリーン/スウェーデン)指揮。後半はAyis Ioannides (アイイス・イオンアニデス/キプロス)の指揮でキプロス青少年管弦楽団と共演。<8月7日〜9月1日>

2013年 なし

2014年 なし(開催中止)

2015年 なし

2016年 ドイツで開催。キャンプ地はヴァイカースハイム。コンサートツアーはヴァイカースハイムを皮切りに、ローマンシュホルン、マインツ、コッヘム、ブリュッセル、ボン、ヴォルフェンビュッテルで開催した。指揮はFilippo Maria Bressan (フィリッポ・マリーア・ブレッサン/イタリア)。オール・ア・カペラ・プログラム<7月13日〜7月31日>

日本からの参加メンバー
大成 研三
西久保 孝弘
藤山 仁志
赤坂 有紀
小牧 彩子
成田 拓也
渡部 咲子
辻  政嗣
塚本  愛
久保 多美枝
松下 めぐみ
石原 祐介
川村 章仁
日下 智裕
田中 樹里
春山  連
佐伯 明美
安藤 れい子
宮國 泰斗
木場 義則
塚田 郁子
剱宝  功
西村 英将
佐々木 ひろ子
對馬  香
麻山 皓太
佐藤  拓
浦田 千尋
林  史哉
上田 絢香
高松 令美
間谷  勇
市川  恵
佐藤 洋人
大野 和仁
山ア 志野

*日本は1993年からメンバーを派遣。(敬称略)
*2016年は日本人参加者は無し。